女トモダチ

セイラの両親は不仲だった。

ともに忙しく、休みの日に家族でどこかへ出かけた記憶はない。

長期休みに海外へ行ってもセイラは別荘にひとりぼっち。

家族と観光にも行けず、部屋に引きこもる。

両親は顔を合わせれば互いに怒声を浴びせ合いセイラはそのたびに自分の部屋に飛び込んでベッドにもぐりこみ耳を塞いだ。

小学校の時の運動会。家族そろって校庭でお弁当を食べているのに、セイラの家族は誰も来なかった。

市販されている弁当を持ち込み、先生と一緒に食べた。

『前代未聞でしょ?どちらの親もこないなんて。しかも、6年連続。可哀想にね』

6年生の運動会の日、先生たちが噂話をしていたらしい。

授業参観も親子交流会もセイラの親が出席してくれることはなかった。

それどころか入学式も卒業式も仕事が忙しいというのを理由に来てはくれなかった。

リカの人格が現れたのは小1の時。

セイラの精神が限界に達した時にだけ、リカはセイラの体を借りて表に出ることができた。