休み時間になり、教室中がザワザワとうるさくなる。

すると、ハルトと同じグループの林君がニヤつきながらスマホを掲げているのが目についた。

「この子見ろよ!超かわいいだろ~?」

「どれ?」

ハルトが興味津々っといった様子で林君のスマホを覗き込む。

「あー、マジだ。可愛い。で、なんでお前がこの子を待ち受けにしてんの?」

ハルトの言葉にチクリと胸が痛む。

あたしのバカ。それぐらいで傷付いてどうするの!

「だって俺の彼女だし!昨日告って成功した!いいだろいいだろ~?」

満面の笑みを浮かべている林君のテンションは徐々に上がっていく。

「つーかさ、お前もそろそろ彼女作れって!ハルトならどの子だってokしてくれるから!」

「そんな簡単に言うなよ」

「だってさぁ、もどかしいじゃん!お前の好きな子ってこのクラスにいるじゃん?さっさと言っちゃえよ!!俺が代わりに言ってやろうか~?」

ハルトの好きな人が……このクラスにいる?

林君の言葉に全神経を集中させる。