「あらら~、水浸しになっちゃったね!ちゃんと片づけてきてよ~?」

ケラケラと楽しそうに笑う蘭のことを呆然と見つめるセイラの姿が滑稽で、思わず吹き出しそうになる。

どんなにお金持ちでも、

どんなに可愛くても、

どんなにスタイルがよくても、

どんなにカッコいい彼氏がいても、

クラスの中で浮いた存在になるのって嫌でしょ……?

惨めでしょ?

恥ずかしいでしょ?

悔しいでしょ?

悲しいでしょ?

うつむいているセイラの表情はあたしのいる場所からは良く見えない。

でも、セイラがショックを受けていることだけは伝わってきた。