この日、お昼前に突然生理になってしまった。
それを理由に早退したせいか、セイラとはほとんど口を聞かずに済んだ。
チクリと痛む腹部を押さえながら帰路につく。
サボりではないけれど、昼間に一人で外を歩くのはどこか悪いことをしているような気がしてくるから不思議だ。
自宅のある公営アパートの扉を開けた時、ふと違和感を覚えた。
中から声がする。
この時間は父は仕事、母はパート、弟たちは保育園へ行っているはずだ。
物音を立てないように扉を後ろ手に閉めて中へ入りリビングへ向かう。
「真子の学費はどうする?」
「保育園だってそうよ……?」
「くそっ。こんな時期に困ったなぁ……」
声の主は両親だった。
「――ただいま」
リビングに足を踏み入れると、両親はそろって驚きにビクリと肩を震わせた。
それを理由に早退したせいか、セイラとはほとんど口を聞かずに済んだ。
チクリと痛む腹部を押さえながら帰路につく。
サボりではないけれど、昼間に一人で外を歩くのはどこか悪いことをしているような気がしてくるから不思議だ。
自宅のある公営アパートの扉を開けた時、ふと違和感を覚えた。
中から声がする。
この時間は父は仕事、母はパート、弟たちは保育園へ行っているはずだ。
物音を立てないように扉を後ろ手に閉めて中へ入りリビングへ向かう。
「真子の学費はどうする?」
「保育園だってそうよ……?」
「くそっ。こんな時期に困ったなぁ……」
声の主は両親だった。
「――ただいま」
リビングに足を踏み入れると、両親はそろって驚きにビクリと肩を震わせた。



