この言葉に、私は毎回たまらなく泣きそうになる。



けど、ダメだ。


泣いたらまた先輩を困らせるだけ。






「もう、先輩ったらー。謝る暇があるならさっさと準備してください!」



早くしないとランニング増やしますよ?なんて意地悪を言う私に、先輩は慌てた顔をして準備運動にとりかかった。






「…鳴海、無理すんなよ」


周りにいた他の先輩方が、私の頭を撫でる。




「あはは、また明日がありますからっ!」



そう言って笑った私に、先輩方もつられて笑ってくれた。







「よーし、じゃあ今日はここまで!明日はいよいよスタメンの発表だ。気合い入れていけよ?」



顧問の先生の言葉に、選手達は力強く頷く。




来週、ライバル校との練習試合があるんだ。


長年のライバル校だから、選手達は大会と同じくらいに気合が入っている。