改めてお礼を言うと 会長さんはゆっくりとアタシから離れ 真剣な眼差しを向けられた。 「もう二度と危ない目には遭わせないから。 俺がイチカちゃんを…守る…」 そんな風に言われると 思わずドキッとしてしまう―― なぜだろ… 捕らえられた視線が 外せない… 徐々に近付く会長さんの顔を 背ける事が出来ない… そしていつの間にか目を閉じ 会長さんのキスを 受け入れていた―――― ドアの向こうに ゼンがいた事も気付かずに…。