「結城くんが私のこと、どう思ってるかなんて知らないよ。でも……私は結城くんが好きなの!」
言っちゃった……
ほとんど勢いに任せてだけど。
でも、今言わないと、もう言えない気がしたから。
目の前の結城くんは、私の目を見つめたまま固まっていた。
やっと……
やっとキミは、私の目を見てくれたね。
「私は、結城くんのことが好き。最初は、王子様気取りで大嫌いだった……。でも、今はこんなにも好きなの。結城くんが病気だからって、そんなの関係ない。全部ひっくるめて結城くんが好き!」
恥ずかしいけれど、そんな恥ずかしさを吹き飛ばすくらい笑顔で結城くんに伝えた。
私の、精一杯のこの思い。
「……はは、僕はバカだね。せっかく大和に喝を入れられたのに、キミを前にするとダメだった」
さっきまで帰ろうとしていた結城くんは、また私の隣に戻ってきて、こう言った。
「僕の話、聞いてくれる?」
私は優しく頷いた。



