気分はブルーなまま、病院を出ると外には浴衣を着ている人ばかり。



そうか、今日は夏祭りか。



部活をやっている大和は、確か、その部活のメンバーと行くと言っていたはずだ。



「……あ、ここ」



僕は無意識だった。



突然現実を突きつけられて、気持ちの整理もついてない僕は家に帰ろうと思ったのに。



ついた家は、キミの家。



はぁ、どうしようか。



このまま帰るのも……



そうは思ったけれど、キミが好きだと自覚してしまった僕。



キミと一緒にいる時間が楽しいと感じるようになっていた僕。



とても愛しいと思ってしまっている僕。



もしかしたら、こんな気持ちも晴らせてくれるんじゃないかと。



心で決めるより先に、手が動いてしまっていて、気づいた時にはLINEのメッセージの送信ボタンを押したあとだった。