「うぅ、結城……くんっ」
「よかった。本当に、よかった」
結城くんは私を見つけるなり、スマホでどこかへ連絡を取っていた。
ずっと一人ぼっちで、寂しくて……
結城くんの姿を見ると、ホッとして、私は泣き崩れてしまった。
結城くんはそんな私を見て、支えてくれた。
「ごめん……」
何度も何度もそう謝りながら、私の背中を摩ってくれていた。
そうしてから、どれくらいの時間が経っただろう。
「大丈夫?」
泣いても泣いても止まらなかった涙が、やっと収まってきた頃、声をかけるタイミングを見計らっていた結城くんにそう聞かれた。
私は、出ない声の代わりに頷いた。
「なんで。なんで私を助けに来てくれたの……?」
息を落ち着かせた私は、結城くんにそう聞いてみた。
結城くんは申し訳なさそうに、私に目を合わせずに答えた。
「宮野さんに言われたんだ。キミの様子が変だったから、もしかしたら何かあるかもしれないって」



