私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますか?

そう・・・・・・・か。



俺も、志帆を助ける力になったんだ。



志帆。



俺はここにいるからな。



頑張れよ。



ようやく病院についてすぐに運ばれていく志帆。



俺達は医者に言われた待合室で志帆の治療が終わるのを待つ。



待っていると慌てて走る女の人。



「あの!志帆の母なんですが、志帆は?」



「あっ、お母さん。今治療されています。容態に早く気づかなくてすみませんでした。」



先生が頭を下げる。



「いえ、こちらこそすみません。ありがとうございます。・・・・・・朝から顔色が悪くて。薬持っていったみたいなんですけど。」



やっぱり。



朝から具合い悪かったんじゃん。



「あの、もしかして、弘人君?」



急に名前を呼ばれて俺はハッとする。



「あっ!はい!!えと、なんで名前・・・・」



「前に家のポストにハンカチ入れてくれたでしょ?志帆、人見知りで男友達少ないから。珍しかったの。男友達いるのが。」



「そうですか。いつも、志帆さんにはお世話になってます。・・・・・・今日も一緒にいたのに、具合い悪くなってるの、気づかなくて。・・・・・・すみません。」