私は二人の元へ戻る。



「志帆!!高校でもよろしくね!!勉強教えてよ!!」



「もう、恋はそればっかりー。自分でも頑張ってよね。」



「はいはーい。」



あははははって笑う恋。



「あんまり志帆のこと困らせんなよー。バカ恋。」



そう言って笑う大樹。



「はぁー!?大樹だって同じじゃん!!私と同じ頭だよーだ!!」



仲良さそうに笑い合う恋。



いつもと同じ光景なのに、私は苦しくなる。



「志帆!!ずっと親友だよ!!」



ズキッと痛む私の胸。



親友。



だけど、ライバル。



恋は知らないけど、そうなるよね。



「うん。親友だよ!!」



私は苦しい気持ちを隠して、大樹が好きな気持ちも隠して、笑った。



応援しよう。



2人とも大好きな、友達なんだから。



好きな気持ちは消せない。



なら、



私がこの心を隠せばいいんだ。



2人に見せなければいい。



そして、自然と消えるように待てばいいよ。



「ちょっ、志帆!?どうしたの!?」



突然恋が大きな声で言う。


「え?なにが?」



「泣いてるよ?気づいてなかったの?」



頬に触れると涙が出ているに気づいた。



知らないうちに涙がでていたみたいだ。


「あはははは!ちょっと悲しくなっちゃった。大丈夫だよ!!」