「確かにそうだな。良かったじゃん。友達第一号?」



恋の後ろから大樹が来た。



「まぁ、そうだね。2人は部活見に行くんでしょ?」



「うん!志帆もでしょ?」



「じゃあ、行くか。」



大樹がそう言って体育館へ向かう。



実はまだバレーを続けるのか迷っている。



私が高校の練習についていけるのか、勉強と両立できるのかなとか。



とりあえず見学して見ないことには分からないから。



恋も大樹も続けるんだと思うけど。



「着いたー!中に行こっ!!」



恋が私のことを引っ張ってどんどん歩いていく。



コートで練習している先輩達に私は目を奪われた。



動きも反応も声も、中学とは大違い。



圧倒されて声が出てこない。



「凄いな・・・・・・かっこいい。」



隣にいた大樹も私と同じ反応をしていた。



「うっわー!!私も早くやりたい!!」



やっぱり恋だけは違う反応。



これを見て全く圧倒されないんだから、やっぱり恋のメンタルはただものじゃないや。



「あれ?志帆?」



誰かに呼ばれて後ろを振り向くとそこには弘人。



「あっ、そっか。志帆バレーだったんだっけ?」



「うん。弘人はバスケ?」



「うん。それでえーとー、」



私はあっ!と気づいて二人のことを紹介した。


「こっちが大樹で、こっちが恋。」



「あっ、よろしく。弘人です。」



ペコッと頭を下げる弘人に恋は1歩前に出て、



「初めまして!!あのね、志帆、人見知りなのに弘人君とはめっちゃ喋れるんだよ!!私びっくりしちゃった!!」



あー!もう!なんでこう余計なこと言っちゃうのよ!!




「知ってるよ。でも、俺は人見知りでも別に気にしないから。」