「だっていっつも逃げるじゃん!!困ったこととか、苦しくなったら。」



「まぁー。確かに。」



「だから、今度は1人で俺のところから走っていくんじゃなくて、俺のところに走ってきてよ。そしたら、一緒に辛いことも解決できるでしょ?」



「・・・・・うん。分かった。あっ!それともう一つね、言いたいことあったんだ。」




そう言うと俺の前に志帆が立った。



一つ、ふぅーっと深呼吸する。



「私が、・・・・私が行かないでって言ったら、君はここにいてくれますかっ!?」



真っ直ぐ俺を見つめる志帆。



俺は、志帆と同じ目線になって、



「はい。志帆の隣にいます。」



そう言うと志帆は思いっきり俺に抱きついてきた。



「・・・・ありがとう。絶対、離さないで。」



「うん。離さない。」







この綺麗な冬空の下、



俺達の気持ちは重なった。