「...昨日大丈夫じゃなかったでしょ」
駅まで歩いていた時だった。
突然、莉花が口を開く。
「.........そんなことないよ」
「うそ。絶対大丈夫じゃなかった。」
チラリと莉花に視線をずらすと、莉花は強い瞳で私を見ていた。
そんな莉花に、慌てて目をそらす。
莉花は背が小さくて小動物みたいに可愛い。
動きもすごく女子っぽくて。
でも、とても鋭い。
莉花に嘘をついてバレなかったことなんてない。
...まあ嘘をついてる私が悪いんだけど。
「.......はぁ。莉花にはなんでも分かっちゃうね。嘘つけないじゃん」
私は苦笑いしながら莉花を見た。
莉花も苦笑いしていて。
「当たり前でしょ。何年一緒にいると思ってるの?」
「んー.....15年?今年で16年目じゃない?」
「そんなちゃんと答えなくていいのに」
莉花は手で口を隠しながら、くすくすと笑った。
その仕草が、とても可愛くて。
私も笑った。


