「え、さや、なんで泣いて...。」





訳が分からない、という様な顔をした莉花。






それもそうだ。






だって、さっきまで笑ってたのに。






情緒不安定すぎる。






でも、溢れる涙は止まらない。






「ご、ごめ、なんでもないから...っ」






涙を拭っても拭っても、どんどんこぼれ落ちていく。






莉花を心配させたくないのに。





こんなに泣いたら、莉花に心配をかけてしまう。





「さや、泣いてもいいんだよ...?」






その言葉に、また涙が溢れる。






ああもう、泣いてばっかりだ。






「...っバスケ、したかったよぉぉぉぉ!」






莉花は何も言わずに私のことを抱きしめた。






背中を優しくさすってくれる莉花。






本当、優しすぎるよ。






「高校でも、バスケ出来ると思ってたのに...っ!」