「はぁ...」





何度も漏れる溜息。





理由なんて分かりきっている。





昨日、衣月達と喧嘩をしたから。





誰もいない中庭。





そんな中庭に、私は1人で座っていた。





「────さや...?」





「莉花...」




振り返ると、そこには莉花がいて。





そういえば、あの日からまともに話していなかった。





私はなんとなく気まずくなって、目をそらした。