「染谷が嫌なら別に──────」 「嫌じゃないよ!」 思わず染谷のことを見た。 染谷がそんなふうに声を張り上げるなんて思ってなかったから。 「嫌じゃない。.....むしろ、その、う、うれしい、です.....」 今染谷はどんな顔をしているんだろう。 恥ずかしそうな声色の染谷の表情は暗くて見えない。 「...新しい約束だな!」 「...っうん!!」 その声は、今までで一番嬉しそうで、弾んでいた。