この中にほかのマネージャーの先輩が...。
そう考えると、すごく緊張してきた。
どんな人なんだろう。
それより、私のことを受け入れてもらえるだろうか。
「─────染谷?」
翔先輩の声でハッとする。
そうだ。こんなところで怖気付いている場合じゃない。
私が受け入れられないかもしれないのは最初から分かっていたこと。
むしろ受け入れられない確率の方が高い。
こんな左腕の使えないマネージャーなんて、ほとんどの部活なら門前払いだ。
でもこうやって、1週間だけでも受け入れてくれたのは、きっと依月が先輩達に話をしてくれたから。
私が普通に言っただけなら、きっとすぐに断られて終わり。
「...すいません!ちょっと緊張しちゃって」
翔先輩は、「あんま緊張すんな。みんな優しいから。」そう言って笑うと、ドアをノックした。
「はーい?だれー?」
中から聞こえてきた声。
その声に、自然と背筋がピンッと伸びる。
「ほら、言ってたマネの子。」
翔先輩はドア越しに一言そう言った。
「あー1年生の!」
その声のあと、すぐにドアが開いた。
「1年生だけおいで〜!」
「ん、行け。俺は部室戻るから。」
翔先輩は私の肩をポンと優しく叩くと、来た道を戻っていった。


