「依月、お前は体育館行ってろ」
五十嵐先輩にそう言われ、依月は部室から出ていった。
「じゃあ染谷は俺と一緒に行こうぜ。」
「あ、はい...!」
先輩が部室のドアを開け、外に出ていく。
私も一度礼をしてから先輩のあとを追った。
「...染谷、左腕が動かないんだって?」
早速来たその質問に、肩が揺れる。
いつか聞かれると思ってた。
聞かれた時にちゃんと答えられるようにしようって思ってた。
けど、平然となんてしてられなかった。
「あ...はい。動かないです。」
やっとの事で出した声は、ひどく震え、掠れていた。


