逆に変わったことと言えば、



「おかえり、彩葉ちゃん」

「…どうして三芳くんは私より先に私の家に着いてるの」

「ん?彩葉ちゃんをお出迎えしたいから」

「答えになってない」



三芳くんと今まで以上に過ごす時間が増えたことくらい。



今も、家に着いた私と李樹を玄関で三芳くんが出迎えてくれた。




並行して私の三芳くんへの対応も適当さが増している。





そしてもう1つ、何よりも厄介なのが。




「どーも、彼氏クン。あ、今はもうただのボディーガードか」

「毎日毎日足を運ばれてご苦労ですね、三芳様。その時間を是非会社のために使っていただきたいものです」


「ちょ、ちょっと2人とも…」



そう。三芳くんと李樹が分かりやすいくらいに険悪なんだ。




2人とも笑顔なのに、どこか火花が散っている。


繕うことが得意な三芳くんと、滅多に感情を表に出さない李樹が、こんなにもバチバチしているとかえって私がハラハラ。




だからここ最近の私の仕事は、その2人の間に入ってこのバチバチを食い止めることだった。