あれから数日経った頃だった。




「…お呼びでしょうか。父様、母様」


話したいことがある、と、私は父様と母様に呼ばれたのだ。



場所は例によって書斎。


けど、呼ばれたのは私だけであって、李樹も賢木も誰も側にはいなかった。




「彩葉」

「はい」


力強く父様に名前を呼ばれ、背筋が伸びる。




何を話されるのか見当が全くつかないわけではない。


きっと、怒られる。


それが分かっているからこそ、余計に背筋がピシンとしてしまう。




「風都くんから聞いたよ」

「…っ」


やっぱり浮上した三芳くんの名前。



あぁ、予想は的中だ。