「生きなくちゃ?なんで?」 沙耶は、自分で答えを見つけ出す。 何があっても、人を頼らない癖がある。 そんな沙耶が、俺を頼る。 「お前の存在で、救われた人間がいるからだ」 自分を救った存在……その人が人生に絶望し、死ねば、救われたものは何を思うだろうか。 少なくとも、俺は辛い。 辛いなんて感情では、表せなくなる。 前世では、愛した人。 現世では、愛した人、救ってくれた人。 ……見捨てられるわけ、ない。