私、荻野 みちる は今年の4月に高校に入学した。

私は、普段と変わらず、登校して

下駄箱で靴を履き替えていた。

だが、今日は決定的に普段と違うところがあった。

「翔(かける)~またケガしたの?
今日でプール最後なのにまた入れないよね?」

私が話しかけた彼は、私と同じクラスの

原田 翔 である。

彼はこの前も怪我をしたばかりで、

サッカー部に所属しているのだが、

なぜか腕に包帯を巻いている。


風紀が緩みがちなこの時期に

大きな怪我をしてしまったのは、

油断大敵であろう。