春色のletter


ちょっとして、彼が目の前にオレンジ色のカクテルを置いた。


「はい。アフター・ディナー」


「あははは、確かにアフター・ディナーだよ」


「まあ、飲んでみ」


一口飲むと、甘い味と香りが広がった。


「うん、美味しい」


「アプリコットブランデーとオレンジキュラソー。それとライムジュースで少し引き締めてる」


「なるほど。そんな感じ」


私はもう一口、もう一口と味わった。