「あの…」 「はい?」 「工場入り口の白樺の事なんですが」 「ああ、あれですか?誰かから何か聞きました?」 本田さんが不思議そうな顔をした。 「守衛さんが、工場長に聞いてみてくださいと言ってました」 「あいつ…」 本田さんがちょっと苦笑していた。 「あれは…社長の思い出というか、誓いの証人なんですよ」 「誓い?」 「ええ。誓いです」 本田さんはその思い出を話し始めた。