カラン。 「こんばんわ」 「お、いらっしゃい」 星影さんは、何の戸惑いもなく迎えてくれた。 ここはそういうお店だった。 私は促されて、カウンターの右端に座った。 ちらっと壁の鏡を見ると、自分の表情が見えた。 (何て顔してるんだ、私…) 一人で苦笑した。