春色のletter

「見せて…くれる?」


「ええ、いいですよ。明日でも持ってきましょうか?」


「いいの?」


「はい、ここは近いし、明日の夜は空いてるし」


「ありがとう」


少し心ここにあらずで言ったお礼に、「また珈琲ごちそうしてくださいね」と、彼女は笑った。


「あ、やっぱり私が行くよ」


私は、借りに行くのが筋だと気付いて、そう言った。


「え?わざわざいいんですか?」


「うん、下北にも行きたいし」


「わかりました。いいですよ」


淳さんはそれもいいかというような顔をした。