春色のletter

彼女の前に湯気の立つ珈琲カップを置いた。


「ありがとうございます」


彼女は見入っていた画集を横に置くと、カップに口をつけた。


「う~ん、美味しい♪」


私は口元の笑みだけで答えた。


私も何口か飲んで、淹れたての味を楽しむと、カップをテーブルに置いた。


「で、ハルに何で会ったの?」


「あ、そうだ、その言い方。夜梨子さん、ハルさんを知ってるんですか?」


「…うん」


一呼吸置いて、


「高校の先輩なの」


そう答えた。