「最初はほんと、半分からかってたつもりなんだけど…反応とかすげぇ可愛くて…。けどやっぱ、幼なじみには勝てねぇよな。なんだ。楠木のやつ、柚希にキスしたんか」


「……」


代わりでもいいなんて、2番目でもいいなんて、そんなこと言う人がいるけれど、そんなの絶対嘘だと思う。


今私は、代わりでもいいからキスしてよ、なんて口が裂けても言えない。


ちゃんと好きになってほしいい。

ちゃんと瞳に私を映してほしい。


2番目でいいなんて言う人は、自分に自信があるから言えるんだ。本当は私は1番だって、そう言う自信があるから。


実際、じゃあ目の前でその人たちが触れていて平然としてられるのだろうか。


もしできるのなら、その人は相手のことを好きなんかじゃない。