キミが可愛いわけがない



「柚希、よく似合ってるわよ」


少し肩が出ているピンクのドレスに、ママがふわっと触れて優しくそう言った。


膝丈の上品なピンク色に裾には白のレースがついている。


ママ、よくこんなの持っていたな。


「か、可愛いです!柚希先輩!」


ちょ、顔赤くしてそういう布施くんが一番可愛いって。


ちょっと前の私なら全力で拒否していたはずのに。


変わった布施くんをみたから?


芽郁が咲菜と付き合っているから?


自分の心境がなにに動かされているのか全くわからないけど。


今の私は確実に、前とは違う。


「よーし!行ってらっしゃい!2人とも!」


ママに強く背中を押された私は、


新しい自分になって、


布施くんと一緒に家を出た。