「私も、柚希のお父さんも、柚希と芽郁くんのこと応援してんのよー?」
っ?!
「っ、うっ、な、何いって、ゴホッゴホッ」
あまりの衝撃発言に、むせてしまい、俺は慌てて用意されていた水を飲み干す。
「え、何ー?芽郁くん、もしかしてバレてないと思ってたのー?」
おばさんのその声に、自分の顔が熱くなる。
カレーを食べているせいだと言い訳したいけど、けど確実にユズに対しての気持ちのせいで。
それもそれが本人ではなく本人のお母さんにバレていたというのはすごく恥ずかしい。
せめて両想いならいいけど…片想いて…。
「…その…キ、、キ、…キス、しました。あああすみません!熱で倒れてるユズにそんなことしたのはその…反省してます!本当すみません!」
「そんなチューごときで慌てなくても…」
え、チューごときって…。
「アメリカでは挨拶よ」
「アメリカ?!ここ日本ですし!いくら自由の国でもほっぺですし!」
いや、おばさんが悪ふざけが好きな人だということは知っている。
うちの親と一緒になって、俺の小5の時のオネショの話で未だに盛り上がれる人だから。
でも…今の話は自分の娘の話だぞ!



