「ゆ〜ずきっ!」


「ひっ!」


布施くんと別れて、食べ終わった弁当箱を持って、教室に向かって歩いていると後ろから肩をポンと叩かれた。



「なんだ、有馬かよ…」



振り返った私は、声の主の顔を見てため息交じりでそう言った。


「なんだってなんだよ。俺以外の誰かとか期待した?」


「はぁー?全然意味わかんない」


「相変わらずツンツンしてるね〜まぁ柚希は何しても可愛いけどね」


「うざいなぁ。っていうか近い!」


私がそう言って、軽く有馬の肩を軽く押した瞬間─────。



────ガシッ


っ?!


「ふふーん。捕まえたぁ〜」


有馬はそういうと、私の伸ばした手首を捕まえてから、自分の方へ引き寄せて私のことを抱きしめた。


はぁぁっ?!