白王子と黒猫


ーー放課後ーー。チャイムが鳴る。私は早々に席をたった。隣には白がいる。あの日以来一週間はたったが白と私はいつも通り?ペットと主人な関係だった。白の趣味を知ろうとするも失敗をした。そして今日は私の委員の日。

「…じゃあ、行ってくるね。」
「うん。また後でね。」
私は鞄を持って教室を出る。
「…。後でと言ったはずなんだけど?」
彼は後ろにいた。
「いや。図書室の前で待っとこうかなと。」
「忠犬か!!帰ってって言ってるでしょう!?」
「じゃあ、飼い主を待たなくては。」「冗談はやめて!と、に、か、く!絶対に来ないで!」
私はそう言い捨てて廊下を走った。

「東雲さんはこの本を知ってるの?」
「うん。作者の気持ちが緻密な表現で表されてて興味深かったよ!特に…。」
図書室には私と彼だけがいた。放課後は基本生徒はあまりこない。昼休憩に返却ボックスに入っていた本を書庫に戻すだけだ。

(山口君と二人っきりってやっぱり緊張するな…。)

私は込み上げて来る気持ちをを抑えようとする。そしてやはり何か会話をするべきだと思い彼に言葉を述べようとした。

「「あの…!!」」

しかし、言葉はお互いにかぶさってしまう。お互いに気まずくなる。
「えっと。お先に。」
「ううん。私は重要な用件じゃないから!山口君から話して!」
「そう?それじゃ…。東雲さん。君が好きだ。」


…。
…………。
………………………。

(はい………?)

私は自分の耳を疑った。彼は私のことが好き?つまり……!?


(…でも、何故かあまり嬉しくない。)

私は自身の口から四文字の応答の言葉も出てこなかった。すこしの沈黙が訪れる。そして私はこの気持ちにけりをつけるために何か言おうとした。





「返事はいらない。」
けれどその言葉を発する前に彼の口からそんな言葉が発せられた。
「…えっ。」
すると、何故か彼は私を壁に押し付ける。どこからか縄を取り出して私を手すりに結ぶ。
「なっ、何を…!?」
「何って……。この状態は本で、読んだことはないの?」
彼はボタンを片手で外していく。
「僕ね。どうやらロリコンのようなんだよね。でも、小さい子に手を出したりしたら世間的にはよろしくないんだ。けれど……!君は理想どうりだ!」
「ふざけてないで!これを外して!手も離してっ!」
「ああ!それだ!その嫌がる姿が見たかった……!!」
彼はさらに興奮したようで力をさらにこめてくる。腕にくい込んだ爪は私の肌に突き刺さる。そして口にガムテープを貼られる。
「っ…!」
「ああ!東雲さん東雲さん東雲さん!猫さん!」

(最悪だ。まさか変態だったなんて…!!)

私は足で彼を蹴る。しかし、彼の体はビクともしない。

(気持ち悪い…!!)

上半身は露わになる。彼は私の体を舐めてくる。
(誰かーー!)





「薄汚い手で猫に触るな。」
興奮していた彼は横に吹っ飛んでいた。
(……白…!!)
「…大丈夫?猫?」
彼は私の口にあるテープをゆっくり剥がし、縄も解いてくれた。
「全く…。男と二人きりの時は警戒しろっていってるよね。」
縄はきつく縛られていたためかなかなか外れない。私は少し痛くて顔が引きつった。ようやく、解ける。私の手はようやく血が回ってきて痺れている感覚があったが自由になったという意識の方が高い。
「…白。あ、りがとう……!」
私は礼を言った。すると彼に抱き寄せられていた。彼の匂いが私を包んだ。けれどすぐさま彼は私に有無も言わずに図書室から連れ出した。倒れ伏している山口君はそのまま置いて。



「白!痛い…!」
彼は私の声など聞かず靴のまま廊下に上がる。両親は仕事が遅くまでかかるらしいので、誰もいない。
「きゃっ!」
私は彼に風呂場に入れられた。
「な、何す…!?」
「ちょっと、黙ってて。」
私は彼にスカートを脱がされていた。スカートは籠の中にはいる。私はシャツと下着の格好で立ち尽くしていた。彼はシャワーの蛇口をひらく。私と彼は水浸しになった。
「冷たっ…!」
彼はそんな私にお構いなしでシャツの襟元を開けてくる。水は一層私の中に入ってきた。それと同時に下着と粗末な胸が見られることに気づき、私は驚いて彼の手を払おうとするも彼の力に勝てることがなく少しの攻防をした。けれど彼の顔が怖くて私は諦めた。そして、彼は山口君に舐められていたところを手で拭うかのように何度もごしごしと擦る。
「ーーーっ!?」
そして彼は私の肌にキスをするかのように啄ばんだ。
「えっ、白ー」
「黙って。今結構怒ってるから。」
「でも、ーーっ!」
私は背中がゾクゾクしだした。息もするのが苦しくなる。体が何故かむずむずしだす。
「ふぁっ…!」
「何?感じるの?でも、変な声ださないで。ほら、しっかり立ちなよ。」
彼は私の耳元で囁く。溢れる吐息が私の耳を刺激する。私は彼に言われるまま震える体をなんとかふるいたたせていうとうりにした。けれど足に力が入らずに、彼の背中にすがりつくように抱きしめた。

(あれ、白ってこんなに大きかったっけ……?)

体は熱い熱でほてり、変な感覚を感じた。くらくらする。彼は私の鎖骨に顔をうずめている。

(山口君と同じことをされてるのに気持ち悪くない…?)

彼は水を浴びてるせいか艶っぽい。

私は彼の背中への力を強くした。いつの間にかシャワーの水が心地よくかんじた。


その後、部屋で彼に散々怒られた。彼の怒りはなかなかおさまらず、あらゆることに手を尽くした。

(というより、私は被害者だったわけだけど…。)

そして私はなんとか彼をなだめることに成功した。

(白は怒ると怖いから…。けれど、あのときは驚いた。)

彼の吐息や匂い。私の知らない白の顔。筋肉がついた体。私を見つめる視線。彼の熱。私はそれらを思い出し顔を赤く染めた。この前のキスとは違うものだった。

(違う。白はおもちゃを取られたと思ったんだ。だから…)

私は鎖骨に帯びる熱を感じ手でおさえた。





翌日の私はげっそりとしていた。朝から乙女ゲームをする気にはなれなかった。今日も彼と学校に登校する。するとそこには山口君がいた。隣にいる彼の方から一瞬で凍りついた空気を感じる。
「話があるんだ。…ここじゃなんだから。」
白と私に共に来て欲しいと言われる。私は白に庇われながら一定の距離で彼についていった。

(私の初恋はむなしいものだったな…。)

そう深々と考えていると。私達は裏庭に着いた。白はついて早々にスマホを彼にみせる。
「…君の悪行はスマホで撮らせてもらった。今後彼女に何かしようとしたら…。」

(いつのまに!?というか、白がそのようなことをするとは…!?)

私は驚いた。彼は昨日と同じように怖い顔をしている。すると山口君は突然土下座をしてくる。

「昨日はごめん!!」
「えっ!」
まさかの謝罪に驚く。
「僕はどうしようもない変態なんだ!君を見てとても欲情した!けれど彼によって僕は変われた!!」
私はほっとする。色々とびっくりしたが彼は行為を改めるようだ。
「なら私は別にー。」
「僕は八王子君にされた蹴りをたくさん味わいたい…!!」


…。

はい?


「猫さん…、東雲さんに冷たい目をされる時ゾクゾクしてたんだ!僕はてっきりロリコンだと思ってた!けど実際は違った!ただのドMだったんだ…!だから…!!八王子君!東雲さん!僕を犬…。いや、奴隷にして!!」

彼は私達に両手を広げてきた。その様子に私は唖然とした。白も相当焦っていたようだ。スマホを手から落としていた。私も目の前のことを疑った。彼の恍惚とした表情は何ともいえないものだった。そして、数秒後に我にかえった。

「……ロリコンって。」
「はい?」
「ロリコンっていうなー!!!」
私は彼のお腹にパンチをした。彼は嬉しそうな顔で眠りについた。

「…。ごめん。僕、具合が悪いみたいだ。保健室で休むことにするよ。」
「私も。少し頭痛と吐き気がひどいみたい。休みたい…。」
私と白はのびている彼を放置し足早に去ることにした。