「あれー? 宅配、どうしたのー?」 と手ぶらで部屋に戻ってきた葉山と洸に、瞳が笑いながら話していた勢いのまま、振り返って訊いてくる。 「いや……破損してたんで、業者の人が持って帰った」 と力なく言う洸の横で、葉山が、 「……恐ろしい業者の人だった」 と呟いていた。