わたし、結婚するんですか?

 だが、葉山は、
「付き合ってはいない。
 だけど、あのとき、お前は、俺をお袋さんに紹介してくれるって、確かに言ったんだ」
と主張してくる。

「いや、それ、仕事でだと思ったんじゃないの?」

「いや、恋人として紹介してくれると言っていたぞ。

 酔ってて、適当に言ったんだったのか?

 ときめいた俺の心をどうしてくれる。
 責任を取れ」
と葉山は言う。

 はいはい、と洸は流した。

 モテモテの葉山がそんなことを言ってきても、いつもの軽口だとしか思えないからだ。

「……で、家に居るのは、本当にマンチカンか?」
と葉山は恨めしげにこちらを見ながら言ってくる。

「毛並みのいいイケメンが待ってるんじゃないのか。
 悠木課長とか。

 そういや、課長と結婚するとか言ってたな?」

 ……覚えてやがったか、と思いながら、洸は、
「そんなこと言ったっけ?
 それも、酔ってたんじゃないかなー」
と言って、

「あれ、昼間だったろーが」

 なんという適当な奴だ、と罵られた。