「水、切らすなよ。
明日、注文していたキャットタワーが届くから持ってくるから」
洸の自宅前で、延々と猫に関する注意事項を言ってくる遥久を見ながら思う。
あの……なんで、ずっと猫の心配なんですか。
私は? と思わず、思ってしまった洸は、
「あのー、そんなにチャトランが心配なら、連れて帰ったらどうですか?
貴方が買ってきた猫なんですよね?」
と言ってみる。
もしや、私は猫にちょっと嫉妬しているのだろうか、と思いながらも。
だが、遥久は、
「……もうチャトランで決定か」
と言ったあとで、
「いや、チャトランはお前の方に懐いているから」
と異なことを言ってきた。
いや、明らかに、貴方の方に懐いてますけど、と思ったのだが、遥久は、洸の後ろの玄関扉を見ながら、
「だが、この家に連れてきたのは確かに失敗だったかもな」
と言ってくる。



