わたし、結婚するんですか?

 




 結局、二人で、近くの中華料理店に来ていた。

 まあ、中華とか寿司とか焼肉とか、ラーメンとか。

 一度食べたら、続けて食べたくなるからいいか、と思いながら、美味しくいただいた。

 もっと緊張するかと思ったが、遥久と向かい合って、食事をしていても、そんなに気疲れはしなかった。

 付き合っていたというのは、本当なのだろうか。

 なら、何故、そこの記憶だけ、ごっそり抜け落ちている――?

 いや、葉山の言っていたことも記憶にはないのだが。

 それは酔っていただけかもしれないし、と思いながら、レジでお金を払おうとすると、遥久に止められた。

「なんでお前が出すんだ」

「いや、なにか猫も買っていただいたようなので、此処は私が」
と言うと、

「奢ってはいらない。
 割り勘も結構だ。

 第一、お前の金も俺の金もこの先は一緒だ」
という遥久の言葉に、なんとなく衝撃を受ける。

 そうか。
 夫婦になるというのは、そういうことなのか、と思った。