わたし、結婚するんですか?

 笑うと全然印象が違う。

 ふわっとやさしい感じで、ちょっと可愛い。

 うっかり、ぼんやり見つめてしまい、遥久に、
「なんだ?」
と言われてしまった。

「い、いえ。
 なんでもありません」
と言うと、遥久は立ち上がり、

「夕食はまだ食べてないんだろう。
 何処か行くか?」
と訊いてくる。

「あ……はい」

 今更作るのもめんどくさいな、と思っていたので、そこは素直に頷くと、
「さっき、中華がどうとか言ってたな」
と遥久は言ってくる。

「いやー、あそこはまずいです。
 みんなの誘いを断ったので、先にひとりで行くと、殺されます」

 女子というのはそういうものです、と言うと、
「そうなのか?」
と言ったあとで、遥久は、

「じゃあ、違う中華の店にしよう」
と言い出した。

「……自分が食べたいんですよね? 中華。
 でも、あのー、私、明日も恐らく、中華なんですけど」