わたし、結婚するんですか?

 しかし、なにやら、ちょっと怪しくなってきたぞ、と思う。

 やはり、この話、何処かが胡散臭いような、と思っている間に、猫と遥久は、またちょこんと、ソファに腰かけていた。

 胡散臭いんだが……。

 この二人(?)、この部屋に、妙にしっくり馴染んでいる。

 グレージュのソファと同じような色合いの人間と猫。

 全員淡い色合いで、マッチしていて。

 むしろ、この場にマッチしてないのは、私なのではないか、と思ってしまう。

 買ってきたのは課長だとしても、私が飼い主だというのなら、少し、飼い主の威厳(?)を見せねば、と洸は一人と一匹の前にしゃがむと、
「……ネコ」
と呼びかけ、片手を出してみた。

 来ないかと思ったが、猫は遥久の脚の横から、のっそり起き上がり、やって来た。

 いや、来てくれたのはいいのだが、さすが、好奇心旺盛なマンチカン。

 手のひらに肉球をのせた次の瞬間、一気に洸の腕から頭まで駆け上がっていってしまった。

 ひゃーっ、と脳天を突き抜けるような悲鳴を上げると、薄情なことに、遥久は笑う。

 だが、その顔を見た瞬間、わ、と思ってしまった。