わたし、結婚するんですか?

 いや、おそらく、その場で二人とも真っ二つにされそうだからしませんけどね。

 っていうか、するつもりもありませんけどね……。

「お前は、他の男なんて知らなくていい。

 俺も今となっては、他の女と付き合ったことなんて、なんの意味もなかったと思ってるから。

 お前に比べたら、他の女なんて、カスのようなものだ」

 いやー、だから、貴方のその極端から極端に走る性格が怖いんですけどー。

 私も、そのうち、カスになっちゃうんじゃないかと思って。

「不満そうだな」

 ええ、いろいろと。

 凶悪な人だが、口で言うほど、ひどい人間ではないとわかっている。

 毒づきながらも、やさしいからこそ、いろいろと不安なのだが。

 だが、それでも、次の瞬間には、自分が罵られるのではないかと、つい、身構えてしまう。

「散々遊んだ男の方が結婚したら、落ち着くもんだぞ、洸」
と自らへの言い訳のように言いながら、こめかみにキスしてきた。