部屋にひとり戻った洸は、風呂から出て、ふと気づく。 そういえば、これ、ずっとあったのに、視界に何故か入らなかったな、と棚の上の、造花とキャンディが可愛らしく束にしてある飾りを手に取った。 ふと、裏に返すと、遥久の字で、 「洸、愛してる」 と書いてあった。 そうだ。 これ、課長がくれたんだったな、と思ったとき、チャイムが鳴った。 出てみると、遥久だった。 「一時間離れてたから、もういいか」 と必死の形相で訊いてくる。 花束を手にしたまま、笑ってしまった。