わたし、結婚するんですか?

 




 イグレシアを出たあと、四人で食事に行った。

 ……前から思ってたんだが。

 この人、敵視してる人と話が合うよな。

 この間は、葉山と、今日は章浩と。

 まあ、いいことだ、と思いながら、なんだかんだで、食事中、ずっと話している二人を眺めていた。

 二人の話は、いつの間にか、洸が三階から落ちた話になっていた。

 章浩を好きな女子社員の名前を章浩はもちろん訊かなかったし、遥久も言わなかった。

「あんたに隙があるから、そういうことになるんじゃないのか?」
と遥久が章浩を切り捨てる。

「そういうんじゃないと思うよ」
と思わず、洸はかばった。

「だって、おにーちゃん、格好いいもん。
 結婚してても、いいなと思う人は絶対、居るよ」

 笑顔でそう言って、エリカに、
「やめなさい、洸。
 あんたの旦那に、今、手にしているナイフで章浩が殺されるから」
と言われてしまう。

 遥久はナイフとフォークで肉を切りかけたまま、沈黙している。