わたし、結婚するんですか?






「エリカさんと津田様は親子だったんですか?
 似てないですねえ」

 母のデザインだという白い椅子に座り、珈琲をいただいているとき、一真がズバリと言ってきた。

 うっ、と洸が詰まっていると、遥久が、
「どうした。
 似てないだろう、欠片も」
とトドメを刺すように言ってくる。

 母親に似たくないと友だちはみんな言う。

 母親が美人だろうが、そうでなかろうが、そういう問題ではなく。

 父親に似ている場合と違って、自分の未来の設計図が既にそこにあるようで。

 夢も希望もなくなるからだ、と言っていた。

 しかし、我が家の場合、男性がみな魅力的だという母に似ていないと言われるたびに、自分に魅力がないと言われているような気がして、洸は落ち込むのだ。

 章浩は、母が呼んだようだった。

「ちょっと顔が見たかったから」
と言っていたが、何故、此処に呼ぶ……と思っていた。