「一ヶ月後……」
いや、一ヶ月はもう切ったか、と思いながら、
「海の近くのイグレシアって式場で」
と言うと、
イグレシア? と少し考えたエリカは、
「ああ。
あそこ、私の椅子があるわよ」
と言ってきた。
ええっ? と言うと、
「ラウンジの白い椅子、私のよ」
と言う。
「ええっ?
お金かけてるんだね、あのラウンジ」
と言って、
「……あんた、母親の作品かどうかくらい覚えてなさいよ」
と言われてしまった。
「あそこのオーナーと懇意にしてるから、ラウンジも見に行ったわ。
確か、佐野さんって若い男前が応対してくれたわよ」
と言い出すので、
「ああ、佐野さん。
担当の入江さんと一緒によく話すんだけど」
と言うと、
「そうなの。
佐野さんに久しぶりに会いたいわね。
ついでに式場も見たいから。
あんた、明日、仕事は休み?」
と自由業の人は訳のわからないことを言ってくる。
いや、一ヶ月はもう切ったか、と思いながら、
「海の近くのイグレシアって式場で」
と言うと、
イグレシア? と少し考えたエリカは、
「ああ。
あそこ、私の椅子があるわよ」
と言ってきた。
ええっ? と言うと、
「ラウンジの白い椅子、私のよ」
と言う。
「ええっ?
お金かけてるんだね、あのラウンジ」
と言って、
「……あんた、母親の作品かどうかくらい覚えてなさいよ」
と言われてしまった。
「あそこのオーナーと懇意にしてるから、ラウンジも見に行ったわ。
確か、佐野さんって若い男前が応対してくれたわよ」
と言い出すので、
「ああ、佐野さん。
担当の入江さんと一緒によく話すんだけど」
と言うと、
「そうなの。
佐野さんに久しぶりに会いたいわね。
ついでに式場も見たいから。
あんた、明日、仕事は休み?」
と自由業の人は訳のわからないことを言ってくる。



