わたし、結婚するんですか?

 




 自分の部署に戻るとき、開いたままの総務の扉から遥久の姿が見えた。

 こんな人が私の恋人だなんて、あるはずないと思っていた。

 でも、今は思ってる。

 この人が本当は、私の恋人でなかったら、どうしよう。

 そう思ってる――。