わたし、結婚するんですか?

 会うのは夜なので、空港ではないようなのだが、頭の中では、遥久が空港にナイフを持って立っていた。

 ひーっ、と散々妄想が駆け巡ったわりには、ぐっすり眠れた。

 後ろから抱き締めてくれている遥久の温かさのせいか。

 なにかいろいろあるけど、今は遥久がそこに居てくれているという安心感のせいか。

 今度は夢も見ずに、眠りに落ちた。