三階から落下するまでの私の動向が知りたい。
いや、あの調子では、例え、本当に恋人同士であったとしても、社内でラブラブな会話とかしそうにないんだけど、あの人……と洸は、隣の総務とつながる白い壁を見つめる。
そもそも、何故、どうして、いつの間にそんなことになったのか。
その辺りの記憶だけが、ばっさり欠落しているのは何故なのか。
でもまあ、課長が私と結婚する予定だったと嘘ついても、なんにもメリットないもんな。
そう、メリットなんて……。
「葉山」
と唐突に名前を呼ぶと、どうした? という顔をする。
「わかった。
見つかったら、すぐに連絡するから。
あと、各部署にも伝達しておくわ。
あんたが社員証なくしたって言ったら、お近付きになろうとする女子社員たちが仕事そっちのけで探してくれるわよ」
と言ってやると、
「いや、社員証を盾にして、俺と付き合いたいとか言い出すかもしれん」
と真剣な顔で言ってくるので、はいはい、と流しながら、横で笑って聞いているおばさまを振り返った。
いや、あの調子では、例え、本当に恋人同士であったとしても、社内でラブラブな会話とかしそうにないんだけど、あの人……と洸は、隣の総務とつながる白い壁を見つめる。
そもそも、何故、どうして、いつの間にそんなことになったのか。
その辺りの記憶だけが、ばっさり欠落しているのは何故なのか。
でもまあ、課長が私と結婚する予定だったと嘘ついても、なんにもメリットないもんな。
そう、メリットなんて……。
「葉山」
と唐突に名前を呼ぶと、どうした? という顔をする。
「わかった。
見つかったら、すぐに連絡するから。
あと、各部署にも伝達しておくわ。
あんたが社員証なくしたって言ったら、お近付きになろうとする女子社員たちが仕事そっちのけで探してくれるわよ」
と言ってやると、
「いや、社員証を盾にして、俺と付き合いたいとか言い出すかもしれん」
と真剣な顔で言ってくるので、はいはい、と流しながら、横で笑って聞いているおばさまを振り返った。



