シンデレラの魔法は解けない








その後、挙式と披露宴は滞りなく行われた。

もはや麻友と腕を組んで歩く武雄を見ても何も思わなかったし、どうぞお幸せにと言ってやりたかった。

だが、二人してあたしを裏切ったことだけは許せなかった。







麻友と武雄は平さんを見て、目を白黒させていた。




「あ……藍。

彼氏連れてくるって本当だったんだ」



「そ……そんな男、どこで見つけたんだ?」




苦し紛れにそう吐く二人を笑顔で見る。

そして、余裕の表情で告げた。




「二人のおかげで平さんに出会えて、あたしはすごく幸せだよ」