シンデレラの魔法は解けない







「仲良しっていうか、同業者っていうか」



「同業者?平さん、美容師なんですか?」




思わず聞いていた。

そして、勝手に納得してしまった。

菅井さんといい平さんといい、お洒落でセンスがいいオトナの男た。

平さんのセンスの良さは、美容師だからなんだ!





だけど菅井さんは、思いがけない言葉を吐いた。




「平君はスタイリストだ。

彼は意外に守備範囲が広い男で、女優から某有名ロックバンドまで、たくさんの有名人の衣装を手がけているんだ」



「……えっ!?すっ……スタイリスト?」



「最近は自分のブランドを立ち上げるみたいなこと言っていたな」



「じっ……自分のブランド!?」