武雄はあたしを睨んでいた。
その後ろから、なんと麻友が現れる。
麻友も共犯だったのか。
麻友もその視線であたしを殺してしまいそうなほど、嫌悪に歪んだ瞳であたしを見る。
「あたしは藍を許さない。
あたしたちを苦しめておいて、藍だけ幸せでいられるのっておかしいよね?」
おかしくない。
だってあたしも十分に苦しんだから。
彼氏と親友に裏切られるのって、麻友が思っているよりずっと辛い。
……いや、あたしが親友と思っていただけで、実際は親友でもなかったのだろう。
「あんたももっと、苦しみなさいよ」
麻友が腕を組んで、口元を嫌らしく歪めた時だった。



